外構で不勉強だったところ

 時雨。雨に濡れたコスモスが秋の訪れを感じさせる。


 外構で不勉強だったなあと思ったのが、物置からの雨だれである。家の方の雨だれに備えて家の周囲には犬走りのように砂利を敷いた。うっかり物置からの雨だれを配慮せず、犬走りの幅を作らなかった。おかげで雨が降るたび土がはねて物置のまわりが泥だらけである。


 地盤調査の報告書で地質をしっかり見ておけばよかったと思ったのが、水はけの問題である。計画的に暗渠を入れて排水できるようにしないと、水たまりがで土の部分がぬかるむ。建物のGL(グラウンドライン)は、地質も見越して決めたいところだ。


 全部土間コンクリートにすればいいのだろうが、土間コンクリートは高価格だ。土間コンクリートより砂利の方が低価格だ。しかし雪の多い当地では、砂利は雪かきに不便である。


 配置のゾーニングでは雪捨て場を考え、風除室も考え、屋根からの落雪エリアを十分にとり、と寒冷地多雪地帯の外構設計はなかなか骨が折れる。


 しかも外構は固定資産ではないので担保価値がなくローンが組めない。


 しかし建物ばかりに注力して外構をおざなりにすることはお勧めしない。外構は配置の段階から計画するべきである。特に寒冷地多雪地帯の場合はなおさらである。


 雨に濡れた土間コンクリートを見て、そう思い返した。