大雪警報

 地球温暖化のせいで、日本海の海水温が高い。そこにシベリアからの寒気が吹き込むと、もうもうと雪雲が発達する。この季節には珍しい積雪で、大雪警報も出た。


 雪国でない人は、警報と聞くと、台風のように、激しく雪が降ると思うかもしれないが、そうではない。雪は、しんしんと静かに降り積もって、あたりを銀世界に覆い尽くす。


 降り積もった雪が大変なのだ。側溝に雪が詰まって水が溢れる。足元がわからず、転落したり、転倒したりする。屋根からの落雪でけがをする、除雪作業でけがをする。電線に着雪した雪の重みで電線が切れて、停電する。などなど。


 このあたりの年間平均積雪は90センチほど。しかし、昨日今日の積雪量は、平地でも50センチを超えた。


 一条工務店のアイ・スマートは躯体がしっかりしているので、これくらいの積雪なら、無落雪屋根を採用できる。春までそのまま積んでおく。だから、屋根の雪下ろしが当たり前のこのあたりの住宅につけられているハシゴはない。3.5寸勾配のソーラーパネルからは落雪する。隣家のことを考えると、落雪スペースは平屋でも4メートルは欲しいところだ。


 カーポートは多雪仕様にするか豪雪仕様にするか悩んだ。要は柱の数が違う。豪雪仕様だと檻のようになってしまうので、多雪仕様にした。平年を大きく上回る積雪で、やばそうなときは、一条工務店の営業さんに相談しよう。


 ガーデンライトはすっかり雪に埋もれてしまった。雪の中でオレンジ色に光っているガーデンライトは、なかなか風情がある。昼間に除雪するときに、うっかり雪ベラをぶつけて壊さないようにしなければ。一条工務店の営業さんも展示場の除雪で、うっかりやらかしたそうだ。


 ちょっと気になるのが、電気ガスハイブリッド床暖房とエアコンの室外機。寒い時に霜取り運転になるのは、しかたないとして、雪がこれ以上積もると、ファンが埋もれてしまう。少し、高めの位置にしたのに。室外機は、日射を避けて北側に設置したものだから、この積雪で、そこまでたどり着くのが一苦労だ。


 あと埋もれてしまったのがポスト。宅配ボックス兼用のポストがすっぽり雪に埋もれてしまった。道路に面しているのだが、除雪車で道の端に寄せられた雪で、うずたかい壁ができている。道路に出るには、これを突破しなければならない。雪を掻いて、人ひとり通れるほどの、道をポストにつなげた。


 ウッドデッキもすっかり雪に埋もれて、境界がわからない。玄関ポーチの階段も、まったくわからない。ここは慎重に雪をよけるしかない。


 家の中にいる分には、気密断熱性能と電気ガスハイブリッド床暖房のおかげで暖かく過ごせる。結露がないから、降る雪を眺めて、きれいだなあ、などと他人事のように思える。寒いねえと声をかけあうご近所さんに、ちょっと申し訳ないぐらいだ。


 予報によれば、今夜未明にまた降り積もるそうだ。


 地球温暖化を少しでも遅らせるのに、低炭素住宅を意識して建ててみたものの、もっと理解者が増えないと、大雪に限らず記録的な何とかが、まだまだ続きそうだ。